2013年8月20日火曜日

【パネルアクション続編:鮫川村②】

長い潜伏期間を経てウッカリ冬眠してしまいましたが、
猛暑のあまり我に返ったσ( ̄ω ̄*)です。

 「障がい者の立場から考える被災地支援の会」←更に冬眠中^^;

気付くと更新が、半年も停滞しておりました。・・・・Σ(=ω=;)

会長&管理人 @nobutuna1 は某社総務課で、
社畜街道邁進中です。

このブログの管理人 @chipifb は重症のペットロスの挙句、
厨二病を更年期でこじらせまして(ry
 
今年の初めの1月3日に【パネルアクション:鮫川村①】
載せましたが、ついに昨日8月19日に環境省が奇襲を強行し
焼却施設を本格稼働させたので憤懣やるかたありません。

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NEW鮫川村に建設された焼却施設が本格稼働(福島13/08/19)
 
 
 
公開日: 2013/08/19
福島・鮫川村に建設されていた稲わらなどの焼却施設が、19日から本格的に稼働した。
午後1時、鮫川村の焼却施設の炉内に火が入った。
ここで、汚染された稲わらなどが燃やされる。
本格稼働したのは、放射性セシウムを含む稲わらなどを燃やして、およそ30分の1に
­積を減らす、仮設の焼却施設。
村内のおよそ600トンの廃棄物が処理され、焼却灰は敷地内に仮置きされる。
この施設では、1kgあたり8,000ベクレル(Bq)を超える廃棄物も燃やされるこ­となどから、
地元では、反対の声が上がっているが、環境省は、排ガスの放射性セシウム­は、
フィルターで99%以上を取り除けるとしている。
環境省や村では、焼却を行う日ごとに、施設内や周辺の放射線量などを、
ウェブサイトな­どで公表することにしている。



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鮫川村の焼却炉は、文書(同意書)偽造問題に発展しています。
それにも拘わらず農繁期でありお盆休みに入る8月9日の金曜日、

唐突に環境省のホームページに8月19日の月曜日から運転開始
するという告知が掲示されました。

文書問題に関しての詳細は、IWJ 様が
鮫川村の実証実験焼却炉に反対し子供を守るママの会 様の
環境省への申し入れを取材をなさっているので是非リンクをご覧下さい。

2013/06/28 【福島】鮫川村の実証実験焼却炉に反対し子供を守るママの会による、環境省の指定廃棄物焼却稼働に反対する申し入れ

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他にもおしどりケン・マコ様の、良記事が御座います。

私もホテル・ルワンダをDVD視聴して以来、

「残念ながら、世界は動かない。世界の人々は、虐殺の映像をTVで見て、

『怖いね』と言って、ディナーを食べ続けるだけだから。」

この台詞が胸にずっと突き刺さったままです。



「脱ってみる?」

第61回

鮫川村の焼却炉の話は『ひどいね』と言って ディナーを食べ続けるのはやめようぜ! の件。


第62回

汚染水も鮫川村も健康調査も何もかも、 原発事故は「はてしない物語」な件。

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20130816 UPLAN 様
鮫川村焼却施設 突然の稼働通告について環境省への抗議行動


 公開日: 2013/08/16
【UPLAN 環境省の犯罪?】
環境省は8月9日に突如ホームページで、福島県鮫川村の放射性瓦礫焼却施設を
お盆明け­の8月19日から実施するという告知を行った。農繁期に実施された奇襲である。
鮫川村の住民で日常的にホームページを閲覧している人はほとんどいない。
しかもこの件­で井環境省は、焼却施設現場の複数の地権者のうち一部が、
同意していないにもかかわら­ず同意書が存在しているとされることから、
有印公文書偽造の疑いすら抱かれている。
なぜそれほどまでして、焼却炉を稼働させなければならないのか? その問いに
環境省は一切の説得力ある説明を行っていない。
8月16日、環境省における抗議行動のうち、要請文の読み上げから手渡しまでという
­件で撮影が許可された部分のみ公開。私たちは、環境省による犯罪行為の
あからさまな遂­行をなんとかとどめたいと願っている。

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σ( ̄ω ̄*)も何度か環境省交渉には参加しているのですが、
いつも「糠に釘」と言うか「暖簾に腕押し」と言いましょうか
ぬらくらと逃げの抗弁ばかりで本当に疲弊させられます。

chipifbの日記

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しかも今回の汚染稲わらの問題は罪も無い被災地の牛達への給餌を阻み、
苦しめているのです。

被ばく牛 細るエサ 汚染牧草、国が焼却処分



福島県内外からもらってきた放射性物質で汚染された牧草を食べる「希望の牧場・ふくしま」の牛=同県浪江町で
 
写真

 東京電力福島第一原発二十キロ圏内で被ばくした牛を飼う畜産農家らが、
エサの入手に困っている。放射性物質に汚染された牧草の焼却処分を国が始め、
農家に回ってこなくなっている。事故後に農家の収入は途絶え、牛の命をつなぐには、
無償でもらってくる汚染牧草に頼らざるを得なかった。窮状を訴えても国は耳を貸さず、
農家は途方に暮れている。 (片山夏子)
 
 福島県浪江町の「希望の牧場・ふくしま」では、ほかの農家から預かった牛を含め
約三百五十頭を飼っている。被ばくして家畜としての価値はない。
それでも「原発事故が起きたからといって、簡単に命を奪うわけにいかない」と、
国が求める殺処分を断ってきた。
 
 今年七月、同県鮫川(さめがわ)村に汚染牧草五十トンの提供を求め、断られた。
事故後に刈り取られた汚染牧草を村は保管しており、昨夏は百三十五トンをもらえた。
今年は当てが外れた。
 
 理由は国の方針だった。環境省は村に汚染ゴミを燃やす焼却炉を設置し、その運転が
十九日に始まる。環境省の担当者は「村から相談があった。牛に与えると放射性物質を
含むふんが出て、回収できなくなる。焼却するよう村に伝えた」と説明。
焼却して灰にすることでかさを減らし、一時保管場所で保管するのが狙い。
ただ、放射性物質は減らない。
 
 窮状を訴え、ほかの農家などから牧草をもらったが、残りは一週間分ほどしかない。
ほかに多量の牧草が手に入るめどもない。牧場スタッフの針谷(はりがや)勉さん(38)は
「被ばくした牛は原発事故の生き証人。支援を国は考えてほしい」と訴えた。
 
 ほかでも事情は同じ。同県富岡町で動物の保護をするNPO法人「がんばる福島」は
五十頭の牛を飼っている。他県からも牧草を集めようと試みたが、焼却を理由に断られた。
牧場の牧草も秋にはなくなる。代表の松村直登(なおと)さん(54)は「このままでは
冬は越せない。どうやって生かしていけばいいのか」と頭を抱えている。
 
<牛の殺処分と汚染牧草の焼却> 政府は福島第一原発から20キロ圏内の家畜は、
所有者の同意を得て殺処分を進めている。また、汚染牧草など1キロ当たり8000ベクレルを
超える放射性セシウムを含む廃棄物は国が処分する。汚染ゴミ減量の実証実験として
環境省が福島県鮫川村に焼却炉を造り、牧草や牛ふん、除染ゴミを燃やす。

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被曝した牛達がその余命を全うするだけの稲わらすら奪って焼却し、
汚染を拡散させようとする環境省は血も涙も無いと思います。

2013年2月11日月曜日

第二回目企画中【絵本・資料編】

はい、毎度おなじみ?「障がい者の立場から考える被災地支援の会」です。

会長&管理人 @nobutuna1 は先週インフルエンザA型に罹患して、
只今自宅療養中です。

ここのブログの管理人 @chipifb は「看病」と言いつつ、会長の近辺を
周遊しながら慎ましく働いております。

今回は絵本やアートが大好きなσ( ̄ω ̄*)が、この展示会に至るキッカケとなった
『どうぞのいす』のお話とかを存分に致しましょう。

 
会場の椅子4脚に、『どうぞのいす』と札を付けました。

この絵本の紹介は、絵本ナビアマゾンをどうぞ。
σ( ̄ω ̄*)の大好きな絵本の一つで、読んでいてとても温かい気持ちになります。

『こどもとみらい展』は環境や子育ての事でも何でも、大手メディアやマスコミが
あまり取り上げない情報をみんなでシェアしようという展示会でした。

ちょっとずつ情報を持ち寄れば、私たちの生きる時代の全体像がうっすら見えるはず。
展示会という椅子に情報をちょこんと載せて、偶然そこを通りがかった人に見て頂く。

そして、お互いに情報交換してみる。

集客するのではなく、みんなの目に付く場所に情報を置いてみる実験でした。




もちろん、絵本やアートが好きなσ( ̄ω ̄*)ですから。
尊敬するイラストレーターの 清重伸之 様にも柳泉園問題でご縁があったので、
イラストの提供をお願い致しました。 ※展示配置図③

清重 様の作品は、こちらから。

SUGER
ART BANK

清重 様は『さよなら原発@東村山+フクピー』など、色々な活動に携わって
ご活躍されています。

 
清重 様の優しいイラストは、とても好評でした。
(画面中央、5点)


それと私の好きな絵本のうちでも、忘れてはならない大切な作品。



この2作を、※展示配置図⑤の机の上に置きました。

 
他にも、アヒンサーなど書籍数点や資料も一緒です。
 
水俣の絵本を置いたのは、アイリーン・美緒子・スミス 様の
水俣と福島に共通する十の手口』をご紹介したかったからです。
 
 
これを絵本の傍に、貼りました。
 

『みなまた 海のこえ』の絵本を置いた机の上には『通販生活』様の特集記事
被災者支援法』も、拡大コピーして貼っておきました。
今後の #子ども被災者支援法 に、注目したかったからです。
さてこれからこの法案はどのように策定、運用していくのでしょうか。


σ( ̄ω ̄*)としては、全国に汚染を拡散させてしまってからでは
どこに避難や疎開・保養しても同じになってしまうと思います。
この法案を活かすならばまず廃炉・石棺・放射性物質封じ込めが先決じゃないかと
思うのですが、実際は依然としてダダ漏れして拡散しちゃってますからね^^;


そしてこの※展示配置図⑤の壁には、

NPO「町田発・ゼロ・ウェイストの会」 の理事長である 広瀬立成 様 の
環境エンジン の図式と

 と も る    様   環境予測図 の展示を致しました。
@nyankodomo

σ( ̄ω ̄*)は絵本も好きなのですが、ブルーバックスもよく読んでいました。
日の出の森を支える会』で広瀬様にお会いした時はテンションが
上がり過ぎてしまったので、実はまだお声を掛けていませんwwww
これを機に、次回の総会できっとお話しさせて頂きたいと願っています。

物理学者はごみをこう見る 著者:広瀬立成/ 出版社:自治体研究社


ともる 様は展示会の前にtwitterでお見かけして、これはもう運命だ思いました(笑)
丁度良い資料をHPに載せていらっしゃったので、早速お願いしてみました。
作品の展示をご快諾頂けて、本当に嬉しかったです。
HPには育児の4コマ漫画もあって面白いので、更新をお待ちしています。


そしてそして最後になりましたが、

会場を可愛らしく賑わせてくれた ロージーちゃん 本当に、どうもありがとう。

 
ロージーちゃんの、顔はめパネル
 
 
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馬場デモより、ミニフラッグとクリップ&自作ボード

反原発西武線沿線連合 様


やっぱりね、思想・信条は文化や生活に浸透してなきゃいけないですね。
個人の実践あってこそ、社会構造や公共機構に反映出来るのですから。

無理のないように、頑張らなきゃならない箇所だけ明るく楽しく頑張っていきましょう。

「歌がうたえるなら歌を歌う、楽器が使えるのなら楽器を使う、絵が描けるのなら絵を描く。
何もできないと思うのなら署名だってある。デモにいくというのもひとつの手段。
自分でどうしてもこれだけはやりたいと思う方法をみなさんがやるようになったとき、
必ず原子力は止まると思います。」(小出裕章)

σ( ̄ω ̄*)は自分の出来る事を、出来る範囲で頑張ります。
私の作った椅子に、一人でもほんのちょっと腰掛けていってくれたらいいなあ。

さて、第二回の展示会はどうしようかなあ。・・・・(=ω=*)

2013年1月23日水曜日

片手にピストル、心に花束、唇に火の酒、背中に新年の抱負を^^;

気付けばもう、睦月も下旬ですね。
毎度おなじみ、「障がい者の立場から考える被災地支援の会」です。
今年度は「 新 し い 試 み に 挑 戦 し よ う ! 」と宣言しつつ、
実務的にはまだ座して微動だにしていません(笑)

会長&管理人 @nobutuna1 は安定の社会人ぶりを発揮して、
清々しいほど昨年とは全く違う生活様式に馴染んでおります。

ここのブログの管理人 @chipifb は、相変わらずですわよ。
でもさすがに、寄る年波には敵いませんね!!!!

さてはて、今年度はどう動こうかなあと思案中なので
一先ず昨年度の総括をしてみることにしました。

 
 ね こ ま く ら ♪


2012年12月3日 こどもとみらい展 慌ただしく、怒涛の開催初日。

 
障被会のミニ幟と、ロージーちゃんの顔はめパネル。
展示場のワイヤーの取り扱いに悩んで、開催時刻から大幅に遅れました^^;




2012年12月4日 こどもとみらい展 (多忙につき、画像撮影無し)


2012年12月5日 こどもとみらい展 (会場終了時間後の様子)

 
沢山用意したチラシは初日から2日で、あっという間に無くなりました。
意外と皆様に好感触で、ビックリ(@◇@;)
 
急いで増刷して、すぐに補完しておきました。
 


2012年12月6日 こどもとみらい展 (会場終了時間後の様子)

 
鮫川村の記事など、資料を拡大展示してあります。
早川MAPは、裏面を展示致しました。
 


2012年12月7日 こどもとみらい展 (多忙につき、画像無し)


2012年12月8日 こどもとみらい展

 
『福島の今を語る会』に、参加して来ました。
ちゃっかり、うちのチラシも会場に貼らせて頂きました^^



2012年12月9日 こどもとみらい展 いよいよ、最終日。

 
片付けるのが、惜しい感じ。
 
 
撤収日の締切時刻30分前まで、展示を粘りました。
 
「一人でも多くの方に、今現在何が起こっているのか知ってもらいたい。」
 
「何かを感じて、考えてもらいたい。」 


あっという間の、一週間でした。

初日から展示を手伝って受付をしたり、資料提供もして下さった @takita_ryo 様 
本当にありがとうございました。

長女も自発的に、会場整備や受付を手伝ってくれました。
開催中に地震があったので、会場のパネルが落ちていないか確認してくれました。

この催しに関わって頂いた多くの皆様に、感謝致します。


画像に個別でコメントを頂けると、とても嬉しいです。

コチラに是非、お願いします。m(__)m【 フ ォ ト 蔵 】

※フォト蔵のスライドショーは、携帯からだとご覧になれないようです。

2013年1月9日水曜日

脱原発スモールアクションの打ち上げ&高田馬場☆ニューイヤー脱原発デモ!

さて、年末から新年にかけての活動報告を致します。
毎度おなじみ、「障がい者の立場から考える被災地支援の会」です。
今年度は、昨年と違ったアプローチを試みる予定です。

しかし鉄板のデモや抗議活動は外せませんので、
関係者諸兄と連帯しつつ、益々精進したいと思います。

会長&管理人 @nobutuna1 は、アンドロイドユーザーになったので
早速配信を始めましたので以下にリンク致します。

このブログの管理人 @chipifb は相変わらずのワープアぶりで、
清く正しく慎ましく暮らしておりますわよ。

みてるよ
 


さて前回告知した『脱原発スモールアクション』の打ち上げの様子を、
信綱会長がツイキャス配信しています。



『高田馬場☆ニューイヤー脱原発デモ!』の方は、ust配信になっております。

 

他にも色々な方が撮影・配信していらっしゃったので、色んな視点からお楽しみ下さい^^
反西連様のサイトより、協賛団体のリンクがあります。

 
私は今回、デモ隊の一員で頑張りました。
帰りに西早稲田のお地蔵様に、願掛けを致しました。
新年にふさわしい、良いデモでした^^

2013年1月3日木曜日

今年もよろしくお願いします。【パネルアクション:鮫川村①】

旧年中は、大変お世話になりました。
障がい者の立場から考える被災地支援の会」です。
本年も更なるお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。

会長&管理人 @nobutuna1 は、お正月休みに日帰り帰省して
可愛い甥っ子にお年玉を渡して来たそうです。

このブログの管理人 @chipifb はペットロスと風邪をこじらせ、
寝正月真っ最中なのでした。

本日は夜勤入りなので、そろそろ復活しなくてはなりません。
現場入りしてしまえば気分転換出来るので、無問題ですが(笑)

 
震災後に愛犬を亡くしたので、喪失感が倍増してます^^;
 
 
さて、気を取り直ししまして。

今回は『展示配置図』の③のコーナーの展示資料より、鮫川村の記事をUPします。


実際の展示会会場では新聞記事を引き延ばして、貼っておきました。

 
 
↓↓↓↓↓↓↓↓PDFを画像にすると鮮明じゃなくなるので、以下に書き起こしておきます。 ↓↓↓↓↓↓↓↓


福島・鮫川村 放射性廃棄物焼却の実験施設 住所すら非公開
2012年11月25日 東京新聞[こちら特報部]

環境省が、原発事故で生じた高濃度放射性廃棄物を焼却する実験的施設の建設を
福島県鮫川村で始めた。
各地で処分が滞っている汚染稲わらや牧草の処理モデルを目指すという。
ところが村は建設予定地の住所さえ公開せず、近隣住民からは「恒久的な施設になるのでは」と
不安の声が上がっている。(出田阿生、佐藤圭)

◆福島・鮫川村で着工

「このへんは福島では比較的汚染が少ない地域だった。それなのにこんな施設ができたら、
これから一体どうなるのか」焼却炉の建設予定地から約1.5キロの場所に自宅がある
和田央子さん(41)は不安感を口にした。

鮫川村は福島県南部、茨城県との県境に接する阿武隈山地にある。人口約4,000人の
小さな村だ。焼却炉の建設予定地は村の南端の標高700メートル。肉牛の放牧場として
使うはずだった土地で、なだらかな丘陵が広がる。訪れた日は着工前日の今月14日。
重機が入り、ゼネコン関係者らが準備作業をしていた。 携帯電話の電波も届かない、
豊かな自然が広がる。木々が赤や金色に紅葉し、近くには河川の源流が流れる。
「この間、飼い猫がネズミを捕まえたと思ったら、しっぽにフサフサの毛が生えていた」と和田さん。
国の天然記念物・ヤマネだった。
福島県塙町や茨城県北茨城市と隣接し、福島県いわき市とも近い。
和田さんの自宅は塙町にあるが、鮫川村の役場など中心部よりも予定地に近い。

村によると、焼却炉建設の話が持ち上がったのは、今年の春だった。
環境省が「放射性物質を含む農林業系副産物の焼却実証実験」と称し、村に導入を持ちかけた。
農林業系副産物とは稲わらや牧草、牛ふん堆肥などのことだ。

「環境省の事業なので村議会の議案にはならなかった。
その代わり、6月の全員協議会で村議12人全員から了承を得た」(村の担当者)

事業費は7億3,500万円。1時間に約200キロの処理能力を持つ小型焼却炉や、
焼却灰の仮置き場を約1,600平方メートルの敷地内に整備し、来年2月から2014年9月までの
20カ月間に計600トンを処理する計画だという。

1キロ当たりの放射性物質が8,000ベクレルを超す「指定廃棄物」は、国の責任で処分することに
なっている。 焼却によって生まれる焼却灰は凝縮されて高濃度になる。放射性セシウムが
10万ベクレルを超えると、環境省が福島県内に新設するとしている中間貯蔵施設で
厳重に保管しなければならなくなる。 鮫川村の焼却炉の狙いは何か。

環境省廃棄物対策課の担当者は、「8,000ベクレル以下の汚染物を混ぜて
焼却することで、焼却灰の汚染濃度を低く抑える方法などを実証実験する。
安全に焼却できることを証明したい」と説明する。
実際に焼却炉で焼却するのは、8,000ベクレル以下の汚染物が
全体の95%を占めるという。

◆「資料公開を」「環境アセス必要」 環境省は、こうした汚染稲わらなどの焼却施設建設を
各自治体に提案してきたが、現段階で受け入れたのは鮫川村のみ。ほとんどの自治体が
尻込みするのは、周辺住民の反対が必至だからだ。
同省も「8,000ベクレル超の農林業系副産物を焼却した事例は少なく、不安を持つ人はいる」
と認める。和田さんは「過疎の鮫川村が狙われたのでは。村が情報公開に消極的なため、
地元住民が気づかぬうちに建設が進んでいる」と危機感を募らせる。

実は、村は建設予定地の所在地を公開していない。
環境省が8月中旬から9月上旬までの約20日間、ホームページに掲載した事業者公募用の
仕様書には、所在地が明記されていたにもかかわらずだ。
知人から仕様書を入手した和田さんは、村に場所を確認しようとしたが、
担当者は「地区住民の強い要望で、村としては公表しない」の一点張りだった。
こちら特報部の取材にも「公開していない」と答えた。
村は、建設予定地の地権者と、約1キロ圏内の村民約30世帯に計画内容を説明し、
了承を得たという。
そのほかの村民は着工間近の10月中旬、広報誌で計画の概要を知らされた。
村では近隣8つの自治体に通知したというが、住民への直接の説明会は開いていない。
着工した後になって「今後、村の説明会を開き、近隣自治体でも説明会を検討したい」(村担当者)
としている。 和田さんは「税金を使う公的施設の場所が非公開なんて…。
仕様書にも『入り口の公道から焼却施設(煙突含む)が見えないように設計すること』とあり、
変だと思った。なぜそんなにも隠そうとするのか」と憤る。 さらに償却の必要性も疑問視する。

村は「汚染稲わらの悪臭への苦情もある」と強調するが「焼却することで高濃度の汚染灰を
作り出すより、そのまま保管して、中間貯蔵施設に持っていってほしい」
村によれば、除染で生じる立木の枝や落ち葉なども焼却の対象となる。国は空間線量が
毎時0.23マイクロシーベルト超の区域を除染の条件とする中、村では平均毎時
0.1マイクロシーベルト台で推移している。
「焼却炉のために必要のない除染まで実施するのかと邪推してしまう」と和田さんは言う。
小さい村で、表立って反対の声を上げられない住民が大半だ。
村に住む40代の男性は「実験後は撤去するというが、実は恒久的に設置して、将来は村外からも
高濃度汚染物を受け入れるのではないか。放射性物質が地下水に流れ込んだらどうするのか」と
恐れる。 隣の塙町で農業を営む男性(67)は「野菜をつくって売っていたが、原発事故で大打撃を
受けた。焼却炉を建てられたら、風評被害どころか”実害”になってしまうのではないか」と憂える。

大気や水質など環境影響を評価する環境アセスメントは実施されなかった。
焼却炉のサイズが小さいために「廃棄物処理法などで定められた基準に達していない」(環境省)
との理由からだ。 「闘う住民とともにゴミ問題の解決を目指す弁護士連絡会」会長を務める
梶山正三弁護士は「実証実験なら、密閉した建物内でやればいい。それをやらないのは、
恒久的な施設にするつもりだからだ」と指摘する。

建設予定地を視察した関口鉄夫・元滋賀大学非常勤講師は「一帯には水源が広く分布している。こうした場所で高濃度の放射性物質を扱うのであれば、環境アセスは当たり前だ。
国は持っている資料をすべて公開し、住民や専門家の評価を仰ぐべきだ。
村が手を上げたからという理由で建設してしまうのでは、信頼を得られるわけがない」
と批判している。

[デスクメモ] 草原の丘が広がる鮫川村は、絶好の天体観測ポイントだそうだ。全国的にも有名で、
村が管理する鹿角平天文台まである。首都圏では焼却灰の仮置き場でさえもめている。
焼却実験をするというのだから、心配するのは当然だ。
小さな村が犠牲になるようなことがないように、説明を求めていきたい。(国)

↓↓↓↓↓↓↓↓展示会後から現在に至る動向を、以下にざっくりまとめておこうと思います。 ↓↓↓↓↓↓↓↓

IWJ Independent Web Journal
2012/12/25 【福島】鮫川村焼却処分場に関する住民説明会

2012年12月25日(火)、福島県東白川郡の鮫川村役場で、
「鮫川村焼却処分場に関する住民説明会」が開かれた。
この焼却場は、汚染された農林業系副産物の焼却実証実験を行う施設として
同村内への建設が予定されている。

■Ustream録画(再配信日 2012年12月26日)
1/2(21:05~ 3時間0分)

2/2(12/27 00:24~ 15分間)


安全確保へ役割明確化 鮫川村、汚染牧草などの焼却実験

環境省と鮫川村は同省が村内で来年2月から予定している東京電力福島第一原発事故により
放射性物質に汚染された牧草などの農林業系副産物の焼却実証実験で、双方の役割を定めた
文書を19日までに取り交わした。
 焼却施設の運営や安全確保について役割を明確化するのが目的。環境省は
(1)施設設置と運営は同省が行う(2)実験後は施設を撤去する
(3)村内の焼却灰の一時保管場所を最終処分場にしない-など8項目、
村は(1)施設設置と運営について村民に説明や情報提供を行う
(2)焼却対象物の適切な保管をする-など3項目について記した。
 実験では村内青生野地区に来年2月までに焼却施設を建設。
村内の牧草や稲ワラ、落ち葉など1日当たり1.5トンを焼却し、平成26年9月までに
約600トンを処理する予定。
更新日 平成24年12月28日
 
環境省は、東京電力福島第一原子力発電所の事故により放出された放射性物質により
汚染された農林業系副産物が大量に保管されている現状に鑑み、早急にその処理を行う
対応策として、焼却処理によって減容化、安定化させることが有効な手段としています。
 このことから、焼却処理における放射性物質の挙動等に関する知見の蓄積を図るとともに、
焼却処理の安全性を確認することを目的に、鮫川村地内において、小型の仮設焼却炉を設置し、
村内の農林業系副産物約600トンの焼却実証試験を行うこととしたものであります。
 しかしながら、隣接自治体である本市に対し、事前の説明が無かったこと、焼却施設の
設置場所は、本市の水源地に隣接していることから、平成24年12月21日に「本市に対し、
必要かつ十分な情報を提供すること」、「住民生活の安全・安心を保障するため、万全の対策を
講じること」などについて、環境省及び鮫川村に対し、申入れを行いましたので、お知らせします。

*申入れの詳細については、添付ファイルをご覧ください


20121216 UPLAN
「福島で密かに進む放射性廃棄物小型焼却炉建設」現場を歩く

 

メモ:鮫川村・大樂勝弘村長の議会発言&2012/12/26鮫川村焼却処分場建設に関する住民説明会


平成24年第1回鮫川村議会定例会会議録 (3月7日、3月13日)

平成24年第5回鮫川村議会定例会会議録(9月20日、9月26日) 


鮫川村HP


二級河川鮫川水系河川整備基本方針



なぜ汚染を免れた被災地をわざわざ汚染するのか、
しかも水源地に近い鮫川村なのか、
全く理解に苦しむのでこの問題は続報次第で逐次更新予定です。